内視鏡室
内視鏡検査は、胃癌・大腸癌など病気の早期発見・診断になくてはならない検査であり又、内視鏡手術という治療の分野にまで広がってきています。当院では、日本消化器内視鏡学会専門医、内視鏡技師がおり、安心した内視鏡検査を 提供しています。
内視鏡検査の流れ
内視鏡検査は、予約制となっています。医師の診察後、内視鏡の予約を取っていただきます。健康診断や他の医院で内視鏡検査の必要を指摘された方は、地域連携室へご相談ください。
当院で受けられる内視鏡検査
- 胃・十二指腸内視鏡検査
- 大腸内視鏡検査
- ERCP(内視鏡的逆行性膵管胆道造影)
- 内視鏡を使用した処置
- ポリープ切除術
- EMR(内視鏡的粘膜切除術)
- 止血術
- 狭窄拡張術
- 食道静脈瘤結紮術
- 胆管石除去術
- ステント留置術 PEG(胃ろう造設術)
- ESD(早期悪性腫瘍粘膜下剥離術)
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令和3年4月から令和4年3月までの内視鏡検査実績
上部消化管内視鏡検査
大腸内視鏡検査
- 通常内視鏡検査:440例
- ポリペグトミー EMR:161例
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注意事項 消化管の内視鏡については
消化管の内視鏡については、鎮静剤を使用して受けることができます。その場合以下のことを厳守してください。
- 検査終了後1時間以上病院で休んでいただきます。
- 検査当日の車・バイク・自転車等乗り物は、運転できません。
- 検査当日は、外出、仕事等を控え病院から帰宅後も安静にしていてください。
胃・十二指腸内内視鏡検査
- 処置をしなければ、検査所要時間は、10分前後です。
- 前日夜9時以降~検査終了後まで絶食です。検査後、1時間~1時間30分程度は飲食できません。
- 喉にゼリー状とスプレーの麻酔をかけて行います。
- 病院では、着替えは、いたしませんので上下分かれた楽な服装でお越しください。
大腸内視鏡検査
- 検査所要時間は、処置をしなければ30分前後です。
- 当日朝より下剤をのんでいただき、腸の中をきれいにして検査を行います。
- 検査当日の朝から検査終了まで絶食です。
経鼻内視鏡検査
当院では、上部内視鏡検査(食道・胃・十二指腸)を経鼻で行っています。
『内視鏡検査は吐き気がして二度といや!』という方は多いと思います。それは舌の付け根の舌根という部分が内視鏡に触れることで咽頭反射が起こることが原因であり、従来の内視鏡検査では、避けられません。しかし当院の経鼻内視鏡検査では鼻から挿入した内視鏡は鼻くうを通って食道に入っていき、舌根に触れることはありませんので嘔吐反射はほとんどなく患者様の負担を少なくしています。
特徴
- 苦痛が少ない経鼻内視鏡検査の内視鏡は、鼻にスムーズに挿入できる約5mmの細さです。
- 吐き気が起こりにくい経鼻内視鏡検査なら、内視鏡が舌のつけ根を通らず、のどに触れることもないので、不快感や吐き気をほとんど感じずに検査を受けることが出来ます。
- 会話ができる経鼻内視鏡検査なら、検査中でも会話が可能です。質問をしたいとき、気分を告げたいときなど、医師と自由に会話できるので安心です。
- 多くの方が経鼻内視鏡を希望されます。
アンケート調査の結果ですが、口からの内視鏡検査と鼻からの内視鏡検査の両方を受けられたことのある方は、ほとんどが次回は経鼻内視鏡検査を希望されています。
- 検診・ドックに最適です。
口からの内視鏡検査に抵抗感が強かった方にも経鼻内視鏡検査であれば苦痛なく検査を受けていただけます。経鼻内視鏡検査は検診などのスクリーニング検査に最適です。もちろん、ポリーブや腫瘍があれば組織検査も可能です。
- 注射をしないので安心です。
経鼻内視鏡検査は鎮静剤の必要がありませんので、検査後の帰宅、仕事復帰が可能です。
欠点・注意点
- 口からの内視鏡検査に比べ、検査時間が少し長い。
- 治療や処置には不向き。
- 抗凝固剤、抗血小板薬を内服中の方は、鼻からの出血などのリスクがあるため避けたほうがよい。
- 鼻の疾患がある方は、損傷のリスクがあるため避けたほうがよい。
- 画像の解像度が低く、また視野が狭いため、精密検査には不向き。
PEG(胃ろう造設術)
当院ではPEG(胃ろう造設術)を行っております。嚥下障害などで、胃ろうを必要とされる方は、当院までご遠慮なくお問い合わせください。
治療内視鏡検査
治療内視鏡検査は、基本的に入院が必要です。(ポリープ切除術など)
内視鏡用炭酸ガス送気装置(UCR)
当院では、平成27年3月より内視鏡用炭酸ガス送気装置(UCR)を導入しました。これは、大腸内視鏡検査の際に腸管内に炭酸ガス(CO2)を送気できる装置です。
従来の大腸内視鏡検査では腸管内に空気を送気しますが、検査後も腸管内に充満した空気がなかなか抜けず、膨満感からくる苦痛を味わうことが多くみられます。炭酸ガスは空気に比べて生体吸収性に極めて優れており、腸管内で速やかに吸収されるため、検査後の苦痛を軽減できます。
ハイビジョン内視鏡システムのメリット
ハイビジョン画像は、従来のテレビ画像に比べ、走査線数・水平方向画素数共に大幅に増加しています。この飛躍的な情報量の増加が、微細な血管や粘膜の表層構造までもリアルに再現出来、これまで以上の診断が可能になりました。
大腸内視鏡高度可変とは
単にスコープを細径化しただけでは、挿入時の患者さまの苦痛は軽減されません。腸管の形状に合わせて、弯曲させ挿入する必要があるからです。高度可変により、術者の好み、患者さまの腸管の形状に合わせ、硬度を変え苦痛の少ない検査を行っています。
内視鏡洗浄
栄養型細菌、真菌、ウイルスに対して5分で殺菌効果のある消毒液を使用しており、高水準消毒を行っています。毎回、洗浄・消毒を行い安心した検査を行っています。処置具はディスポーザブル製品を使用しています。